VOD、PPV、SVODなどなど・・・動画配信サービスのジャンルで使われる言葉はとっつきにくいですし、その印象のせいか、動画配信サービスごとのサービスの違いも分かりづらいと言う意見がよく聞かれます。
僕も色々な動画配信サービスを利用するまでは、得体のしれないものとして、なかなか利用にまで至りませんでした。
よく聞かれる疑問の声ですね。
動画配信サービスの利用は慣れればとても簡単で便利なものです。
その「慣れるまで」に何を理解して、どう利用していけばいいか。そんな疑問にお答えします。
各サービスのコンセプトや違いをご紹介することで、皆さんの動画配信サービスへの敷居を少しでも下げられたらうれしいです。
この記事で分かる事
- 動画配信サービスに関するワード解説
- 動画配信サービスの種類・形態
- 主な国内動画配信サービス
- 動画配信サービス各社の特徴
動画配信サービスを利用する上で理解しておく必要がある点をまとめます。
初心者の方のサービス選びについてもアドバイスいたします。
目次
動画配信サービスに関するワードを知ろう
動画配信サービスを調べていくと色々なワードを聞くようになりますね。
VODやらPPVやら・・・。
そういった言葉自体を覚える必要は全くありませんが、サービス形態に関する言葉を理解しておくと、動画配信サービスを選ぶ際に選択しやすくなります。
ここでは動画配信サービスのサービス形態を理解する上で知っておきたいワードを解説します。
VOD
Video On Demand(ビデオ・オン・デマンド)の頭文字を取った言葉です。
On Demandという言葉には「要求に応じて」とか「要求次第で」という意味がありますので、Video On Demandの意味は「要求に応じて視聴できる=観たい時に観られるビデオ(動画)」となります。
日本では、Amazon Prime VideoやU-NEXTなどの動画配信サービス自体をVODと呼ぶことも多いです。
SVOD
Subscription Video on Demand(サブスクリプション・ビデオ・オン・デマンド)の頭文字を取った言葉です。
Subscriptionには「定期購読」や「年間購読」の意味があり、そこから定額サービスという意味で使われます。
ですので、SVOD(Subscription Video on Demand)は「定額見放題動画サービス」という事になります。
PPV
Pay Per View(ペイ・パー・ビュー)の頭文字を取った言葉です。
直訳すると「観るごとに支払う」という意味になりますので、「都度課金の動画視聴サービス」と理解しましょう。
PPVはさらにESTとTVODの2つのサービス形態に分けることができます。
EST
Electronic Sell Through(エレクトロニック・セル・スルー)の頭文字を取った言葉です。
直訳すると「電子的な売り切り」という意味で、「動画買い切り型配信サービス」と理解すると良いでしょう。
ご自身のデバイスや、サービス内のアカウントに購入データをダウンロード・保存し、いつでも視聴する事が可能となります。
動画の買い取りの他に、ライブやスポーツの生中継を視聴するサービスもこのESTと言えます。
コロナ禍以降、ライブ配信視聴も一気に普及してきました。
TVOD
Transactional Video On Demand(トランザクショナル・ビデオ・オン・デマンド)の頭文字を取った言葉です。
Transactionalの意味は「商取引的な」という意味ですが、ここでは「レンタル制の課金型動画配信サービス」の事を意味します。
ユーザーは視聴したい動画を課金して視聴しますが、視聴可能な期間が設けられており、その期間を過ぎた動画は再生できなくなります。
レンタルと言われますが、動画を返却するわけでもありませんので、「作品ごとに課金して期限付きで視聴するサービス」と理解しましょう。
AVOD
Advertising Video On Demand(アドバタイジング・ビデオ・オン・デマンド)の頭文字を取った言葉です。
Advertisingには「広告」とか「広告の」という意味がありますので、ここでは「広告動画を視聴する事で動画コンテンツを利用できるサービス」と理解しましょう。
主な動画配信サービスのサービス形態・特徴
同じ動画配信サービス(VODサービス)でも様々なサービス形態がある事を理解いただいたと思います。
それでは各サービス形態ごとにどんなサービスがあるかを具体的に見ていきましょう。
SVODタイプの動画配信サービス
SVOD・・・つまり全作品が定額見放題で視聴できるサービスです。
SVODタイプのメリット
SVODタイプの動画配信サービスの最大のメリットは、追加料金が一切発生しないという点でしょう。
子供が利用する際にも、間違って購入してしまわないか・・・などの心配も不要です。
SVODタイプのデメリット
新作映画はPPV形式で配信がスタートする事も多いため、SVODタイプのサービスで新作映画が配信されるまで時間がかかることがあります。
hulu
【特徴】
ドラマ、映画、アニメ、バラエティ全般を扱っています。特に、日本テレビ系列の番組や海外ドラマが充実しています。
海外ドラマ好きは検討の価値ありですね。
2020年10月追記
配信動画をレンタルまたは購入できるhuluストアというサービスも開始されました。huluの見放題サービスとは異なるTVODタイプのサービスです。
【初回無料体験】
2週間
【料金】
月額1,026円(税込)
※iTunes Store決済の場合は1,050円(税込)
huluをもっと知りたい方はこちらもどうぞ
-
【2021徹底解説】Hulu完全ガイド【メリット・デメリットもレビュー】
続きを見る
DAZN
【特徴】
世界中の様々なスポーツを扱っています。ライブ配信でリアルタイムで視聴できる番組も多く、独占配信も多いため、スポーツ好きはDAZNが定番になりつつありますね。
【初回無料体験】
1か月(30日間) ※ドコモユーザーは31日間
【料金】
月額1,925 円(税込)
年間プラン:年額19,250円(税込)=月額約1,604円(税込)
NETFLIX
【特徴】
NETFLIXオリジナル作品が多く、また人気があります。ハリウッドメジャー監督作品の撮りおろし作品も多く、映画館に代わるスクリーンとして台頭中です。
【初回無料体験】
30日間無料 ★現在はなし
【料金】
プラン | 画質 | 同時視聴 | 月額料金(税込) |
ベーシック | SD(DVD程度) | 1 | 990円 |
スタンダード | HD(デジタル放送程度) | 2 | 1,490円 |
プレミアム | UHD(4K) | 4 | 1,980円 |
Disney+(ディズニープラス)
【特徴】
ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズ、ナショナル ジオグラフィックの名作が見放題という贅沢なサービス。
ディズニープラスだけで観られるオリジナル作品や、映画館と同時公開される作品も増えています。
【初回無料体験】
31日間
【料金】
月額770円(税込)
2021年9月更新
※2021年10月27日より、Disney+はDisney+ Star(ディズニープラス スター)となり、料金も990円に変更される予定です。
PPVタイプの動画配信サービス
EST(動画購入)またはTVOD(動画レンタル)だけをサービスとしているところは多くありません。
iTunes StoreやGoogle PlayはESTとTVODを、VIDEXではTVODだけでサービス展開しています。
AVODタイプの動画配信サービス
広告動画を視聴する事で動画コンテンツを視聴できる様になるサービスです。
YouTube
【特徴】
プロ・アマ問わず投稿できる、動画投稿サイトの最大手です。一般ユーザーは広告視聴を強いられますが、完全無料視聴が可能なのが魅力です。
広告なし&ダウンロードによるオフライン視聴も可能になるYouTube Premiumという有料版サービスもあります。
【料金】
プラン | サービス内容 | 月額料金(税込) |
一般 | 広告有り/DL不可 | 0円 |
Premium個人 | 広告無し/DL可 | 1,180円 |
Premiumファミリー | 広告無し/DL可/家族5名まで | 1,780円 |
Premium学生 | 広告無し/DL可/学生限定 | 680円 |
Tver
【特徴】
日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビの在京民放5社と毎日放送、朝日放送テレビ、テレビ大阪、関西テレビ、読売テレビの在阪民放5社の計10社で連携している見逃し配信サービスです。
視聴できる番組のサイクルは短いですが、全番組完全無料で視聴できます。
【料金】
無料
TVerを詳しく解説しています。
-
TVerは本当に完全無料
続きを見る
ハイブリッドタイプの動画配信サービス
SVODやPPV、AVODタイプの動画配信サービスを見てきましたが、「少なくない?」って思いませんでしたか?
そうなんです。国内の動画配信サービスのほとんどが「ハイブリッドタイプ」なんです。
定額動画サービス(SVOD)を提供しつつ、作品ごとにレンタルや販売(PPV)のサービスを提供するサービス、あるいは、定額動画サービス(SVOD)を提供しつつ、番組をセレクトして別途月額有料で提供するチャンネルパックのサービスを提供するといった、様々なサービス形態を並行して提供してくれるハイブリッド型動画配信サービスがほとんどです。
ハイブリッド型のメリット
見放題作品だけでなく、レンタル・販売対象の新作や旧作も配信してくれますので、取扱作品数が多い傾向にあります。
マイナーな作品はレンタルショップに走る・・・という苦労からも解放されやすくなりますね。
ハイブリッド型のデメリット
見放題(追加料金なし)で視聴できる作品なのか、別途有料なのかが、使い慣れるまで分かりづらいかも知れません。
小さいお子さんのいるご家庭で、勝手に購入されていたなんて悲劇も起こるかも・・・?
Amazon Prime Video
【特徴】
SVODサービス最安値価格帯です。動画配信サービス利用者数国内No.1という実績から見ても、サービスバランスの良さを感じます。
見放題作品とは別に、作品ごとにレンタル・購入するタイプのPPVと、Amazon Prime Videoチャンネルと銘打たれたチャンネルパックタイプの有料サービスも同時に提供しています。
動画配信サービス以外に買い物、音楽、書籍、生鮮配達などなどAmazonプライム特典が多数利用できるのが最大の魅力です。
【初回無料体験】
30日間
【料金】
月額500円(税込)
年間プラン:年額4,900円(税込)=月額約408円(税込)
学生:月額250円(税込)
Amazonプライムについて詳しく解説しています
-
子育て世帯にはAmazonプライムが救世主となる!?
続きを見る
U-NEXT
【特徴】
見放題作品数国内ナンバー1!(2021年6月時点、21万本!)。見放題作品以外にも力を入れており、新作のPPV(販売・レンタル)配信も早いのも大きな魅力です。
映画・ドラマ・アニメ・お笑いなどとにかく多様なジャンルを扱い、最近では音楽ライブ配信にも力を入れており、こちらもPPVで視聴可能となっています。
その他、書籍見放題やアダルト作品の見放題のサービスも展開しており、見放題対象作品は(書籍もアダルト作品も)追加料金なしで全てワンプライスで利用可能です。
総合力No.1と言っても過言ではないでしょう。
【初回無料体験】
31日間
※本ページの情報は2021年6月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
【料金】
月額プラン:2,189円(税込)
月額プラン1490:1,639円(税込)
U-NEXTをもっと深く理解したい人はこちら
-
【2021徹底解説】U-NEXTの魅力と加入すべき人【おすすめ】
続きを見る
dTV
【特徴】
SVODサービス最安値価格帯の一つです。見放題作品と作品ごとにレンタルするPPVのサービスを同時に提供しています。
映画・ドラマ・アニメ・ライブなど多ジャンルを扱っていますが、見放題作品が多く、コストパフォーマンスに優れたサービスと言えるでしょう。
ドコモユーザー以外も利用できるだけでなく、dポイントを貯めたり、dポイントで支払う事も可能ですので、dポイント利用者はお得に利用できます。
【初回無料体験】
31日間
【料金】
月額550円(税込)
dアニメストア
【特徴】
こちらもSVODサービス最安値価格帯の一つです。アニメだけを取り扱うため、作品数は多くはありませんが、最新アニメの配信もとても速くて魅力的なサービスです。
見放題作品の他にレンタル作品も取り扱っています。
dTV同様、dポイントを貯めることはできますが、dポイントを支払いに利用することはできません。
【初回無料体験】
31日間
【料金】
月額440円(税込)
DMM動画
【特徴】
販売・レンタルを中心とした「DMM動画」と、見放題サービスの「見放題chライト」のハイブリッドタイプですが、どちらかと言うと販売・レンタルに力を入れている印象があります。
「DMM動画」ではミュージカルなどのライブ配信も取り扱っており、他のサービスとの差別化も図られていますね。
「見放題chライト」はアダルト作品も見放題で視聴できます。見放題対象の一般作がマニアックなラインナップなのも特徴の一つです。DMM動画もSVODサービス最安値価格帯と言えるでしょう。
【初回無料体験】
30日間(「見放題chライト」)
【料金】
月額550円(税込)
TSUTAYA TV
【特徴】
見放題サービスとレンタルのハイブリッドタイプです。約4,000本タイトルのアダルト作品も見放題で視聴出来ます。
その他、宅配DVDレンタルや定額DVDレンタルし放題などのサービスも展開しており、これらのサービスと合わせると更にお得に利用できます。
動画配信サービスと宅配や定額のDVDレンタルを併用すれば、かなり多くの作品を網羅できますね。
【初回無料体験】
30日間
【料金】
月額1,026円(税込) ※TSUTAYA TVのみ契約時
TSUTAYAのサービスを徹底解説しています
-
TSUTAYA DISCAS/TV/プレミアム完全解説【2021年最新版】
続きを見る
FOD PREMIUM
【特徴】
名作から新作までフジテレビの作品、150誌以上の雑誌やマンガも見放題で視聴・閲覧できます。フジテレビの作品に限らず、海外ドラマや映画などのレンタル視聴サービスも展開しています。
FODオリジナル作品や海外ドラマの独占配信、その他雑誌の読み放題も付加サービスとして展開していますので、フジテレビ作品以外目的で利用する人も増えています。
【初回無料体験】
「クレジットカード決済」「Amazon Pay」「iTunes Store決済」「楽天ペイ」支払いであれば2週間
【料金】
月額976円(税込)
Paravi
【特徴】
オールジャンルの見放題作品と一部のレンタル作品とのハイブリットタイプで展開されています。オールジャンルではありますが、国内ドラマに強いラインナップが特徴です。
オリジナルドラマ作品や、民放ドラマのオリジナルストーリー、スピンアウト作品など、ドラマ好きにはたまらない作品も扱っています。
【初回無料体験】
2週間
【料金】
月額1,017円(税込)
動画配信サービスを選ぶ時のポイント
動画配信サービスを選ぶ際にチェックしておきたい項目をいくつか見てみましょう。
好きな作品やジャンルが配信されているか
当たり前の様ですが、大切です。1作品だけでなく、普段どんな作品やジャンルをよく観るか、検討している動画配信サービスのラインナップを確認しながら検討しましょう。
アダルト作品も見放題視聴したい場合、U-NEXT、DMM動画、TSUTATAYA TVなど、利用できる動画配信サービスは限られます。
自分が視聴しようとしているデバイスに対応しているか
最近ではテレビ、パソコン、スマホ、タブレット、Fire TV Stickなど対応デバイスの多い動画配信サービスが大半ですが、念のため、ご自身で使用予定のデバイスで視聴できるかを見ておきましょう。
また、通勤中や旅先など、自宅以外での視聴も考えている方は、ダウンロード&オフライン視聴に対応した動画配信サービスを利用しましょう。
希望する画質や音声フォーマットに対応しているか
画質にこだわりのある方は、少なくともSDではなくHDや4K画質で配信している動画配信サービスを選びましょう。
HDRやDolby Atmosなどに対応した機器をお持ちの方は、動画配信サービスが提供する形式がお使いの機器に対応しているかを調べてから加入しましょう。
自分が求めるVODタイプかどうか
お気楽に「見放題配信型動画配信サービス」にするのか。
「見放題+作品ごと課金型動画配信サービス」にして最新作や数多くの作品を視聴するのか。
とにかく費用を抑えて、その中で視聴できる作品を視聴できればいいのか。
多少費用がかかっても、取り扱い作品も多く、雑誌やライブ配信も充実している様な至れり尽くせりなサービスが欲しいのか。
無料期間をうまく利用しながら、以上の様な点を検討しましょう。
【初心者必見】VODの種類を完全解説【VOD選びで失敗しないために】 まとめ
SVODやTVOD・・ややこしい言葉を覚える必要は全くありません。
自分の趣味に合ったジャンルを多く扱う動画配信サービスを選ぼう
定額見放題サービスかハイブリッドサービスかを選ぼう
初回無料体験を利用しよう
はじめてのVODにおすすめ
- hulu(安心の定額見放題限定)
- Amazon Prime VIdeo(安い&Amazonプライム会員特典のついでに)
- dTV(安い&見放題作品が多い)
- U-NEXT(ハイエンドなマルチサービスでVODの魅力を存分に味わえる)
※当サイトでご紹介している情報は2021年7月現在のものです。
※サービスへの評価はあくまで僕の見解です。無料体験をうまく利用して参考にしてもらえると嬉しいです。